フェスタリアホールディングス株式会社 ~眼鏡から宝石業界へ参入して大逆転!業界の常識を覆した一手~

Vol.4 “不変の100年”への挑戦

フェスタリアホールディングス株式会社 代表取締役社長 貞松 隆弥 (2018年6月取材)

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―“不変の100年”への挑戦―

【ナレーター】

「ビジュ ド ファミーユ」にふさわしい商品とは何か。貞松はマーケットの神様と言われている経営学者、フィリップ・コトラー氏の理論を引き合いに、次のように語る。

【貞松】

フィリップ・コトラーが「マーケティング3.0」という理論を発表しました。要するに資産価値の時代からファッション価値の時代になって、精神価値へと、マーケティングの手法が変わるという話です。そうしたときにやはり、ジュエリーだけではなく、マーケティングの手法が変わっていないのです。相変わらず2.0の時代のマーケティングをしている。

2.0の典型的な事例はSTPといいまして、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングという、狭くして、それに合うお客様をワンツーワンで囲い込むというのが、コトラーが言っていることです。しかし、コトラーは、時代はもう3.0になっていると言います。3.0というのは、SNSの普及もあって、こちらから「どうですか?」と近づくよりは、「これっていいと思わない?」と言うと、色々な人が「いいね、いいね」と寄ってくる。大切なものは、「これっていいよね」と言っている、じゃあ何をもってしていいと言っているか。そのミッションといいますか、スピリッツが一番大事な商品になる時代だよと。キーワードは共感とお客様が参加するということだと、コトラーは言っています。

娘が家に帰って、「うちの会社はね」と言うと、「こんなこと考える社長さんはどんな社長かしらね」と、お母様が僕のところに来る。これがコトラーが言っているマーケット3.0のフレーム。なので、我々の「『ビジュ ド ファミーユ』を伝えたら世の中が良くなるはずだ」というミッションに共感している社員が、お客様が、誰が社員か、誰がお客様かわからない状態で参加してきている。これが今の新しい時代のビジネスフレームです。

【ナレーター】

ミッションである「ビジュ ド ファミーユ」の文化を根付かすためには、お客が共感し、参加できなければならないと感じた貞松は、市場の9割が採用していたというダイヤモンドカットの手法ではなく、全く新たなカット手法への挑戦を決断。その真意に迫った。

【貞松】

世界中のダイヤモンドマーケットでは、9割くらいがラウンドブリリアントカットというダイヤが売られています。「ラウンドブリリアントカットが一番輝くからこれがいいんですよ」、「エクセレントが一番輝きますよ」、「鑑定書がついています」と言うのですが、「本当か?」と思ったのです。

偶然ですけど、ラウンドブリリアントというカットは、1919年にマルセル・トルコフスキーという、ガブリエル・トルコフスキーの先祖がつくってます。これは本当に偶然です。そして、100年前につくったカットです。100年前につくったカットが一番輝きますといって確認もしないで、100年間売っている業界って、ブルーオーシャンがあると思いません?

ダイヤなんて所詮は原材料の値段です。カット代ではありません。そして、1番輝くソーヤブルという原石を、ラウンドブリリアントのエクセレントに負けないくらい輝くことが大事ですよね。しかもその形は100年間の丸い形がダイヤモンドだと思っているので、三角や四角ではできません。ラウンドブリリアントと同じ形でラウンドブリリアントに負けない輝きがあって、ラウンドブリリアントにない付加価値もあるダイヤをつくれたらもっと売れるはずだと。

その付加価値は何かというと精神価値を表すものだ。これは難しい。誰でもここまで考えるのですが、やはりできないのです。100年間ラウンドブリリアントが9割売れていた理由がよくわかる。4年かかりました。億単位で損しました。当社の管理本部長が「お願いだから会社がつぶれるからやめてくれ」と言うほどでした。ただ、やはりイノベーションを起こしたかった。

社長プロフィール

President's profile
氏名 貞松 隆弥
役職 代表取締役社長
生年月日 1961/12/22
出身校 成城大学
座右の銘 夢を持つのは能力だ
愛読書 坂の上の雲

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